私が、生きる肌 | その狂気は誰のものか
その狂気は誰のものか
無き妻を亡くし、完璧な人工皮膚を作るために人体実験にまで手を染めてしまった形成外科医のロベルであるが、これが時系列を追っていくごとにとんでもない事が分かる。
この時系列であるが、正直分かりづらい所の方が多くてまどろっこしいのだが、何も知らずに見た人はえ?そういう事なの?え?とより衝撃があるに違いない。
これはホラーというよりもサスペンスと言った方が相応しい作品であろう。
ロベルが置かれた特殊な家庭環境も相まって、ラストはハッピーエンドなのかバッドエンドなのかメリーバッドエンドなのか…見方によって大分変わる。
何処から何処までが悲劇だったのかすら、怪しい。
ロベルの母親、そして兄弟も登場する訳であるが、その因果の深さには気持ち悪ささえ感じてしまう。
狂っていたのは誰か?
主要な人物それぞれが狂っている。いや、狂ってしまう方が正常な場合もあるだろう。
ロベルやその関係者が遭遇したのは、そういう物ではないだろうか。
人体実験の怖さは、その行いよりも生き延びてしまった被験者のその後かもしれないが、果たして同情出来るだろうか?
多くの人の感想を聞きたいと思う。
(ライター 伊藤 史帆)
映画情報
監督 | ペドロ・アルモドバル |
脚本 | ペドロ・アルモドバル アグスティン・アルモドバル |
原案・原作 | ティエリ・ジョンケ 『蜘蛛の微笑』 |
製作 | アグスティン・アルモドバル エステル・ガルシア |
公開 | 2011年 |
製作国 | スペイン |
上映時間 | 120分 |
予告編
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